
親族に難聴の方がいる、第一子が難聴だった、ということで、お腹の中の赤ちゃんの難聴を心配している妊婦さんは少なくありません。
ここでは、難聴と遺伝子の関係性と、難聴遺伝子を調べられるNIPT検査をご紹介します。
参照元:埼玉県立小児医療センター遺伝科【PDF】(https://www.saitama-pho.jp/documents/942/idenseinanchou.pdf)
音は、耳から入って聴神経を通り、脳に伝わります。
この段階のどこかで障害が起き、音や声が聞こえにくくなる状態が難聴です。
「高い(低い)音が聞こえにくい」「言葉を聞き取るのが難しい」「まったく音が聞こえない」など、人によって症状はさまざまです。
難聴の原因は、外耳炎・中耳炎、メニエール病や突発性難聴などの疾患や、耳垢などによる外耳道の閉塞、加齢などです。
中には生まれつき難聴(先天性難聴)の人もいますが、先天性難聴のうち、 68%は遺伝子が関係していると言われています。
遺伝子とは、人の体を作るための設計図のようなもの。
難聴の原因となる遺伝子はさまざまあり、どの遺伝子のどの部分に変化があるかによって、遺伝形式 (伝わり方)や罹患リスクが異なります。
遺伝性の難聴の原因として、特に多いのがGJB2遺伝子です。
日本人の先天性難聴患者うち、約25%に GJB2遺伝子変異が見出されたという報告もあります。
GJB2 遺伝子に異常があると、音の振動を神経活動へ変換することができず、難聴になります。
GJB2の遺伝形式は、多くの場合、常染色体劣勢遺伝形式です。
常染色体劣勢遺伝形式とは、両親からもらった遺伝子の両方に変異がある場合に発症する遺伝の仕方のこと。
どちらか片方だけ変異がある場合は、難聴ではありません。
このため、両親ともに難聴ではない場合でも、2つある遺伝子のうちどちらかに変異があり、それが子どもに遺伝した場合は難聴になる可能性があります。
先天性難聴は、現時点では有効な治療法がありません。
難聴の度合いに応じて、補聴器を付けたり人工内耳による治療を行ったりするのが一般的です。
ただし将来的には、胎児のうちに診断して子宮内で治療できるよう研究が進んでいます。
「自分たちは難聴じゃないのに、子どもが難聴になる可能性があるのが心配」「上の子が難聴だったので、下の子も難聴なのか調べたい」という方は、「スーパーNIPTジーンプラス」という第3世代のNIPT検査で調べることが可能です。
13トリソミー・18トリソミー・21トリソミーといった一般的な染色体検査はもちろん、4種類の微小欠失症候群や重篤な先天疾患、父親の加齢による新生突然変異が検査の対象。
難聴に関する遺伝子は、ご両親の遺伝子とお腹の中の赤ちゃんの遺伝子、それぞれについて、GJB2遺伝子、GJB6遺伝子、HBB遺伝子、CFTR遺伝子などを調べます。
注意したいのは、国内で提供しているクリニックが限られていること。
2023年10月現在、国内ではミネルバクリニックでしか取り扱っていないので、気になる方はまずホームページをチェックしてみてください。